VOICE ESSAY / FIRST TOUCH
周りの「稼ぐ」に引っ張られて、最初にやりたかったことを見失いそうになった。そんなとき、自分の発信の原点まで戻って考えたこと。

今回の話を一文で言うと
少しくらい道を外れてもいい。大切なのは、自分が何をしたくて始めたのかへ戻れること。
THREE SIGNALS FROM THE VOICE
今回の音声から浮かび上がった3つの論点
手段が目的に
入れ替わるとき
周りの「稼ぐ」という熱量に触れ続けると、本来の目的より数字や効率が活動の中心になっていく。
原点は意外なほど
単純な場所にある
立派な理由ではなく、「書きたい」「喋りたい」「キーボードを打ちたい」が始まりでもいい。
必要なのは
間違えない力ではない
少し道を外れても、違うと気づいたときに自分の道へ戻れる余白を残しておく。
焦って動く前に、少しだけ立ち止まってみる
8月9日。季節の節目だからなのか、気持ちが揺れやすかったり、「何かを始めなければ」と焦ったりする人もいるかもしれません。
けれど、今すぐ無理に動かなくてもいいと思っています。動くときは、きっと自然に動き始めます。それまでは、周りの勢いに振り回されず、少しのんびりしていてもいい。
もちろん、僕自身も活動を続けるために広告を出しますし、宣伝もします。活動には資金が必要です。それが現実です。
ただ、収益を作ることと、収益だけを目的にしてしまうことは、同じではありません。
「稼ぐ」という言葉は、思っているより強い
発信をしていると、「これで稼げました」「こうすれば収益になります」という情報が自然と目に入ります。
それ自体が悪いわけではありません。最初から収益を得ることが目的なら、そのための行動を取ればいい。アフィリエイトも、Kindleも、自分の文章や得意なことを誰かに届け、その対価を受け取る一つの方法です。
問題は、本当は思いを伝えたくて始めたのに、周りの熱量に触れているうちに「自分も稼がなければ」と目的が入れ替わってしまうことです。
僕も、記事を書きたいというところから始まったはずなのに、「活動しているなら収益があった方がいい」「収益を得るなら、こうした方がいい」と考え続けて、少しずつ道を外れたことがあります。
その先で、AIに記事を書いてもらえば早いのではないか、と考えた時期もありました。でも、途中で気づきました。
稼ぐ方向へ舵を切るほど、SNSを頑張らなければならなくなり、数字や反応に気持ちが向いていきます。すると、肝心の音声の内容や、自分が本当に書きたかったことが、どこかへ行ってしまう。
しばらく進んだところで、ようやく「自分は何をやりたかったんだろう」と気づくのです。
ROUTE MAP
原点から離れ、もう一度戻るまで
音声の中にあった思考の流れを、4つの地点でたどる
原点まで遡ると、答えは意外と単純だった
自分が何をしたかったのかを辿っていくと、立派な目的が出てくるとは限りません。
僕は以前、Webライターとして仕事をし、本も出しました。でも、さらに遡ってみると、もともとやりたかったことは「キーボードを打つこと」でした。
原点は、もっとシンプルだった
「ただ、キーボードを打ちたかった」
説明のために立派な目的へ直さなくても、始まりはそれでいい。
キーボードを叩いて記事を書く。コードを作ってみる。形は変わっても、もともとやりたかったことは、すでに日々の中で叶っています。
音声配信も同じです。「何のために音声を配信しているのか」と聞かれたとき、「喋りたいから」でいい。喋ったことを残しておけるから使う。その音声をあとから記事へ展開したり、別の表現に応用したりすればいい。
目的は、他人に説明するために立派に整えなくてもいいのだと思います。
間違えないことより、戻れることを大切にする
発信の方向を少し間違えても、それだけですべてが終わるわけではありません。誰かを傷つけたり、取り返しのつかないことをしたりしない限り、気づいたときに戻ることはできます。
少し違う方向へ進んだ経験があるからこそ、自分の原点が前よりはっきり見えることもあります。
僕自身、思いついたことに手を出して、たまにぶれます。それでも、突っ走りすぎなければ「ここではなかった」と気づける。元の自分が進みたかった道へ、また舵を切り直せます。
発信の場では、賛成か反対か、どちらかへ参加するよう求められている気持ちになることもあります。でも、自分に関係のない争いなら、無理に参加せず通り過ぎてもいい。
何に反応するかも、どこへ時間を使うかも、自分の活動を形作る一部です。
自分をどう表現したいのか
発信の方法に、誰にでも当てはまる一つの正解はありません。
収益を目指すことも、自分の思いを伝えることも、ただ書きたい、喋りたいという気持ちから始めることも、どれも間違いではない。
ただ、ときどき確かめたいのです。
今やっている活動を通して、自分は何を表現したいのか。今選んでいる方法は、その目的につながっているのか。それとも、隣を走る誰かの目的に引っ張られているのか。
答えがずれていたなら、少し戻ればいい。発信は、一直線に正しく進む競争ではありません。
この記事で伝えたいこと
進む力より、戻れる力を残しておく
稼ぐことを否定する必要はありません。ただ、「何のために始めたのか」まで手放さないこと。今回の話で繰り返し確かめたかったのは、次のことです。
- 収益は目的ではなく、活動を続けるための手段にもできる
- 周りの熱量が、自分の目的に入れ替わっていないか確かめる
- 原点は「書きたい」「喋りたい」ほど単純でもいい
- 少し道を外れた経験も、自分の方向を知る材料になる
- 間違えないことより、違うと気づいたときに戻れる余白を残す
少しくらいぶれても、原点へ戻れる余白があれば、自分の発信をもう一度、自分の道へ戻していけます。
SECOND TOUCH / RETURN
発信を一周して、この記事へ帰ってきました
この文章から生まれた言葉やイメージは、それぞれの場所を巡り、最後にPinterestからこのWordPressへ戻ってきました。最初に書いたときとは少し違う角度から、もう一度このテーマに触れてもらえたらうれしいです。
Pinterestは、この発信の終点ではなく、元の記事へ戻るための入口です。