本日の音声コラム(昨日の放送)
AI時代に必要なのは指示出し技術ではなく「自分の意見を言葉に変換する」こと
言葉が意図を伝える道具だからこそ、まず自分の中の想いを言葉に育てる
AI時代になり、言葉が「意見を伝える道具」であることが、よりはっきりしてきたのではないでしょうか。
もちろん、これまでも言葉は重要でした。しかしそれ以上に、言葉の奥にある「想い」を伝えることが重要になってきています。毎日のように人と話し、AIと話す中で、伝わり方について考えることがあります。
人と人、そしてAIとの会話における「相手の状態」
人と人との会話で大切なのは、相手の状態です。つまり「相手を思いやること」が欠かせません。
では、AIが相手だとどうでしょうか。実は、AIと会話するときも同じことが言えます。
PCの負荷やWi-Fiの混雑など、ネットが込み合っている状態は、人間で言えば「相手が忙しい状態」です。そんなときに仕事を頼んでも、返答が遅くなるのは当たり前ですよね。それなのに、私たちはAIに対して多くを求めすぎていないでしょうか。
「早く、正確に、自分の思った通りに出力してほしい」と。
Geminiの前で陥った葛藤と試行錯誤
実際、私もGeminiにきつく当たってしまうことがあります。今、リスタック(※記事の再投稿・整理)したページをまとめて作成しているのですが、コードからAIに任せていたら、どこに何があるかさっぱり分からなくなってしまいました。
型はできているものの、「調整して」と大雑把に頼むと、一つの指示を守ると別の指示が抜ける。指示と違うから「こう出力して」と言えばサンプルとして扱ってくれない。同じチャット内なのに再現性がなく、思わず説教してしまい、利用上限へまっしぐらです。
ですが、よく考えてみてください。「これ適当に任せるからやっておいて」とおおざっぱに指示しておいて、後から「全然イメージと違うんだよな」と上司に言われたらどうでしょう?想像するだけでも嫌な気持ちになりますよね。
それを何度も繰り返されても健気にやり直してくれるAI。優秀ではなくても、なんだか愛おしく思えてきませんか?
見直すべきはプロンプトではなく「自分の言葉を育てる姿勢」
AIの世界にどっぷり浸かると、相手が人間かAIかに関わらず「思った通りに出力してほしい」と期待してしまいがちです。まだAIに苛立っているうちはいいのですが、人間に対しても同じような態度を取っていないでしょうか。
見直すべきなのは「指示の出し方」ではなく、「自分の意見を、伝わる言葉に変換できているか」という点です。
AIが完璧ではないと分かっていながら、完璧を求めてしまう。人間なら雰囲気で察してくれることも、AIには伝わりません。
AIに指示を出す中で重要だったのは、言葉をどう駆使するかではなく、まず「私の中にある意見を言葉に変換することに全力を注ぐこと」でした。そこに気づいてからは、自分がどんな思いを持ち、それをどんな言葉に変換して伝えるべきかを考え始めました。
「AI時代に必要なのは、何度もやり直してくれるから最初は適当でいい。会話を繰り返せばAIが導いてくれる」という考え方もあります。確かにそれも一理あります。
しかし、俯瞰してみれば、自分自身が「態度の悪い上司」になってはいないでしょうか。
AIを育てるということは、自分の言葉を育てることであり、意見を育てることです。AIとの対話を通じて、まずは「自分の意見を育てること」を最優先にしてみませんか?
——と、私に言いたい。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
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