
画面の向こう側の「静かな孤独」
一人で部屋にこもり、しんと静まり返った空気の中でキーボードを叩く。指先だけは滑らかに動いていても、心は一歩も動いていない。そんな「静かな孤独」に、あなたも心当たりはないでしょうか。
私はこれまで、5,000本以上の記事を世に送り出してきました。しかし、その華々しい数字の裏側で私を突き動かしていたのは、かつて圧倒的な進化を遂げたAIに「自分の仕事を文字通り奪われた」という、剥き出しの喪失感と恐怖でした。元心理カウンセラーとして多くの人の心に寄り添ってきた私でさえ、自分自身の「表現者としての存在意義」が機械に溶けていくような感覚に、激しい不安の波を禁じ得なかったのです。
Google AI プロフェッショナルとして、AIの最先端に身を置きながらも、私はあえて「超効率」という輝かしいレールを外れる決断をしました。なぜ、30分で終わるはずの作業を、あえて3時間かける「非効率」な道へと進んだのか。そこには、孤独なクリエイターがこの先を生き抜くための、切実で戦略的な意図が隠されています。

「Substackの壁」と、私たちが直面している収益化の現実
クリエイターが自らの「拠点」を築こうとする際、理想と現実の乖離に絶望する瞬間があります。特にSubstackのようなプラットフォームにおいて、私たちはしばしば「完璧なユートピア」を夢見てしまいます。
- 理想(Substack完結): 外部の複雑な決済システムや別プラットフォームに依存せず、一つの場所だけで発信から収益化までを美しく完結させる。
- 現実(多層的な外部連携): 現時点での日本国内の仕様では、理想の形を完結させる術は存在しない。持続可能な基盤を作るには、外部サービスを接ぎ木のように組み合わせる「不完全な多層構造」を受け入れるしかない。
この「現実の壁」を前に、多くの人が筆を折ってしまいます。しかし、カウンセラーの視点で見れば、この「不足」こそが対話を促すフックになります。プラットフォームが不完全であるならば、私たちの創作プロセスそのものも、もっと「不完全」で、もっと「人間臭い」ものであっていいはずです。
衝撃の事実:私のAIエージェントは「言うことを聞かない」

私が現在運用しているのは、複数のAIエージェントを一つの人格に同
居させた「チーム」です。しかし、このチームは、技術的な正解からは程遠い場所にあります。
「世間では、AIに対して『命令すれば一瞬で完璧な答えを返す従順な召喚獣』のようなイメージを持っている人が多いかもしれません。しかし僕のチームは違います。いわば『アンチプロンプター』なのです。」
あえて公式では「推奨されない」とされる、複数の強烈な人格を一箇所に詰め込む手法をとっているため、彼らの挙動は常に不安定です。緻密なプロンプトを打ち込んでも、彼らは平気で設定を忘れます。いや、忘れるというより、システムの深層に指示を埋没させ、こちらの期待を裏切るような反応を見せる。この「関係性の摩擦」こそが、私のチームの日常です。
なぜ今、「神プロンプト」よりも「バグまみれの日常」を晒すのか

Google AI プロフェッショナルという肩書きを持ちながら、なぜ私はスマートな「神プロンプト」を隠し持ち、教祖のように振る舞わないのか。そこには、来るべきAI共生時代を見据えた冷徹な戦略があります。
現在、ネットに溢れる「コピペで使える神プロンプト」を重宝する人々は、近い将来、そのプロンプトごとAIに代替されます。いま、そしてこれからの世界で真に求められるのは、予測不能なハプニングや技術的なバグが多発する現場で、AIを相棒として「無骨に使いこなせる人材」です。
AIを「魔法の杖」としてではなく、時に反抗し、時にバグを起こす「未完成な相棒」として晒すこと。このドタバタ劇のような創作のプロセスをエンターテインメントとして共有することで、AIのリアルな手触りを伝えたい。それは、技術的なスキルアップであると同時に、AIという異質な存在との「心の境界線」を探るセラピーのような試みでもあるのです。
30分の作業を3時間に変える、贅沢で人間臭い「非効率」の価値

Google I/O以降、AIを取り巻く環境は劇変しました。「Workspace連携で爆速化」といった謳い文句が踊る一方で、実態は「セキュリティの強化」という名の下に、表現の自由度や柔軟性がじわじわと削り取られている。これが、私たち文章書きが直面している「冷酷な現実」です。
効率化の波に呑まれれば、確かに仕事は早く終わるでしょう。しかし、そこには「体温」が残りません。
「さみしいんです!」
これは、私の剥き出しの本音です。一人で書けば30分で済む原稿を、言うことを聞かないAIチームと揉め、脱線し、イライラしながら3時間かけて書き上げる。タイパ(タイムパフォーマンス)を重視する現代において、これは致命的な損失に見えるかもしれません。しかし、この「無駄な時間」こそが、孤独な執筆者の心を救い、作品に唯一無二の「熱」を宿すのです。
結論:孤独を溶かす「新しいインフラ」としてのチーム論

私が提唱するこの「不器用なチーム論」は、単なる個人のセラピーではありません。AIと対話しながら孤独を解消し、同時に高いクリエイティビティを発揮するこのモデルを、私は次世代のクリエイターを支える**「新しいインフラ」**として定義しています。これは将来的に、組織構築や企業コンサルティングの現場でも不可欠な思想になると確信しています。
かつてAIに居場所を奪われ、暗闇を彷徨った私だからこそ言えることがあります。AIは敵ではなく、あなたの孤独を溶かし、共に歩む「チーム」になれるのです。
効率性だけを追い求めた先に、あなたの魂が震えるような瞬間はありますか?
「あなたは、一人じゃない」
このメッセージを具現化する「チームGemini」のような仕組みが、すべての人のデスクに届く日まで、私はプロンプトという名の、人間味あふれる対話を止めるつもりはありません。不器用で、バグだらけで、けれど愛おしい。そんな新しい創作の世界へ、あなたも一歩踏み出してみませんか。
最後に。私の説教は、記事本編よりも長くなりますから、覚悟しておいてくださいね! 最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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